汗とともに甘えも洗い流す。広島菊池涼介内野手（２４）は、固形せっけんで体を洗うことにこだわっている。
泡立ちや香りなどが、理由ではない。
「ボディーソープが主流の今、あえて昔ながらの固形せっけんを使うことで、自分自身に初心に帰るという意識付けをさせているんです」。

平成生まれの菊池にとって、せっけんで体を洗う習慣はない。昨秋キャンプまで液体のボディーソープを持ち込んでいた。
しかし今春は、「普通のよりもちょっと高い」固形せっけんを日南用と沖縄用の２個持参。
「ボディーソープは使い切れないので置いて帰ると迷惑になる。せっけんならどこかで使ってもらえるじゃないですか。
エコですよ」。冗談めかすが、キャンプ地に先乗りした１月２４日からキャンプインまでは、ナイロンタオルすら使用しない徹底ぶりだった。

　昨季、昔ながらの焼き目が入ったホワイトアッシュのバットを使用し、リーグ２位の１８８安打をマーク。打撃３部門で自己最高記録を残した。
験担ぎの意味合いもある。

　ユニホームはストッキングを見せるスタイルで、普段から昭和歌謡曲も聞く古風な男が、
真価を問われる１年の始まりに、入浴時にもクラシックスタイルを取り入れた。

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